『選択しないという選択』を読んだ。デフォルトをおいてオプトイン・オプトアウト(選択しないという選択)にするか能動的選択を迫るか、どっちがどういうときにいいのか、更にパーソナライズを進めるとどうなるのか書かれている。 選択しないという選択: ビッグデータで変わる「自由」のかたち | キャス サンスティーン, Cass R. Sunstein, 伊達 尚美
テーマ
- 目的にかなったデフォルト・ルールは、選択する手間を省いて、生活をよりよく、より自由にするのに役に立つことを明らかにする。
- デフォルト・ルールがいつ重要で、いつ重要でないか、またそれはなぜかを理解する。
- 能動的選択がふさわしい場面を明らかにする。
- 個別化したデフォルト・ルールの用途と限界を探る。
I. 人間の行動
- デフォルト・ルールはなぜ重要か? --> 固着する
- 惰性:調べて動くのは面倒くさい
- 損失回避:人は失うことを嫌うから、デフォルトで得られている利益を手放して別の選択をしたがらない
- 明確な意志や社会規範によってデフォルトからの逸脱が発生することがある
- 上記の性質を利用して、自分の望む選択を他社に取らせることができる
II. 道徳と政策
- 信頼していない相手が決めたデフォルト・ルールはオプトアウトする可能性が高まる
- 選ぶことを強制することはどちらかを選ばせる「シグナル」になるのか?
- 問い方による
III. 未来
- 個別化したデフォルト・ルール(パーソナライズ)の話
- 実際個別化できるのか、制度出るのか
- プライバシーの問題
- 自動購入についての調査で下の2軸で切ると整理できる
- 選ぶ行為が楽しいか
- 選ぶ内容が簡単・自動化しやすいか
まとめ:
シチュエーションごとの好ましい選択
能動的選択 | 個別化していないデフォルト・ルール | 個別化したデフォルト・ルール | |
---|---|---|---|
構成員 | 多様 | 一様 | 多様 |
選ぶ楽しさ | 好まれる | 負担になる | 負担になる |
学習 | 重要である | 重要でない | 重要ではない |
行為主体性 | 重要である | 重要ではない | 重要ではない |