『WE ARE LONELY,BUT NOT ALONE. ~現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ~ 』の読書メモ

『WE ARE LONELY,BUT NOT ALONE. ~現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ~ 』を読んだ。
ファンコミュニティについて多くのキーワードを使って説明している。とても読みやすい。


1. 現代の孤独とコミュニティ

現代

  • インターネット的の「リンク・フラット・シェア」の世界に生きている
  • 「なめらかな社会」(ITが固定観念を崩していく)
  • 豊かになり、問題解決よりも問題発見が重要な時代

コミュニティ

  • 昔からコミュニティはあった
    • 村社会(安全だが不自由)
  • 高度成長期後の2つのコミュニティが崩壊直前
    • 会社
    • 核家族
  • 安心を感じられる適度にクローズ(でも自由な)なコミュニティの再構築

2. 持続可能な経済圏としてのコミュニティ

  • 仮設「作家を支えるためには健全なファンコミュニティが必要」
  • ECを作る

    • 商品について語ることが増える
    • コミュニケーションから欲望が喚起される
  • 時間節約と時間浪費

    • 決められる人にはAmazon的な時間節約
    • 欲望が曖昧な人は楽天的な時間浪費(購入プロセスも楽しむ)
  • ものではなく体験を売る

    • 保存料の入っていない日本酒を売るとホームパーティが開かれた
    • ものを売っているけど、イベントを発生させることで価値を付加
  • コンテンツ = 質 × (親近感 = ファン数 × 関係性の深さ)

    • ファンクラブ 1:N 運営発信
    • ファンコミュニティ N:N ユーザー発信 --> サロンビジネス
  • コルクの熱狂マップ
  • ピラミッド型のファンマネージメント
    • 裾野(→ユーザー)は分かりやすさが必要
    • 中心(ライカー→コミッター)は分かりにくさ(奥深さ)が必要(∵語りやすさを生む)

3. 安心・安全とは何か?

  • コミュニティの5要素 by 人生の勝算(SHOWROOM 前田裕二)
    • 余白の存在
    • 常連客の存在
    • 仮想的を作ること
    • 秘密やコンテクスト、共通言語を共有すること
  • 完全教祖マニュアルにも共通するとのこと
  • 編集者とコミュニティマネージャーの仕事は同じ

    • 集めて
    • 削って
    • 並べ替えて
    • 補足する
  • 熱狂は身近な人を焼き尽くす

    • インターネット以前のカクカクした世界のコミュニケーションには必要だった
  • まずは安心を確保する=信頼が重要
  • 2種類の熱狂
    • テンションが高い状態
    • モチベーションが高い状態 <-- この「静かな熱狂」が必要
      • 役割・イベントを設計してあげることが必要

4. コミュニティを編集する

  • 納品主義からアップデート主義へ
  • 「あなたは何者か、何をやりたいのか、個として立て」の時代
  • 「アップデート・リミックス・キュレーション」が特徴

次に読む本

巻末の参考文献が充実していて最高。読みやすそうな本から読んでいくことにする。

完全教祖マニュアル (ちくま新書)

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ファンベース (ちくま新書)

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